●江戸明治和本●〈頭書絵入・新撰〉耕作往来［〈新撰〉耕作往来千秋楽］(原装本) 【判型】中本1冊。縦185粍。 【作者】禿箒子原作。改編者不明。 【年代等】安永9年3月刊。［江戸］蔦屋重三郎（耕書堂）板。 【備考】分類「往来物」。『〈頭書絵入・新撰〉耕作往来［〈新撰〉耕作往来千秋楽］』は、明和3年初刊、禿箒子作『百性往来』の改題本(ただし首題は「百性往来」のまま)。『百性往来』は「凡、百性取扱文字、農業・耕作之道具、鋤、鍬、鎌、犁（からすき）…」で始まるが、この本文は明らかに、堀流水軒作『商売往来』を模倣したもので、『商売往来』の編集形式を模倣して、以下、農具、農業施設、田畑度量衡・地方、潅漑施設、肥料、稲作手順と諸注意、巡見・検地・助郷等の夫役、運送・交通、領地、家屋造作、機織、農民の日常食、農閑期の労働・雑務・牛馬飼育、在所の地理的知識、穏田をせず正直な農民の子孫繁昌までを説いて結ぶ。なお、改題本の『耕作往来』は付録記事を変更しており、巻頭に「師をもとめて物をならへば…」など4つの教訓文と挿絵、頭書に「草木字尽」「年中廿四節」、巻末に「不成就日」「願成就日」を掲げる。 ★原装・題簽付・美本。稀書(全国に所蔵数カ所(国文学研究資料館DB))。原装本は他にほとんど所蔵無し。